2020-09-04 (Fri) 23:48 ✎
【しものせき水族館「海響館」】 訪問日 2020/8/27



「下関からアマゾンまで~びっくり箱のような水族館」の続きです。
海響館(山口県下関市)は、1956年に開業の「下関市立水族館」が老朽化に伴い移転して、2001年に開業した。関門海峡を挟んですぐの同館は、私のような北九州市民にとっても「わがまち」の水族館と言いたいほど馴染みのある水族館だ。
海響館(山口県下関市)は、1956年に開業の「下関市立水族館」が老朽化に伴い移転して、2001年に開業した。関門海峡を挟んですぐの同館は、私のような北九州市民にとっても「わがまち」の水族館と言いたいほど馴染みのある水族館だ。
しかし開館して20年。再び老朽化というか施設に「古さ」を感じる。…のだが、様々な工夫を怠らずはしばしに唸る展示がある。
地域の生き物や環境を重視しつつ、さらに地球規模を視野に入れた展示を行い、また研究や市民教育にも熱心だ。素晴らしい水族館だと思う。というのが前回の大意(なんだけど前回のを読んでもこれが大意とは思うまい)。
写真はコンゴウフグ。使いどころがなかったので。
海響館といえばチンアナゴである。
常設で展示もしているが、なによりも2013年に行われた魅惑の特別企画展「ナニコレチンアナゴ~誰も知らないチン発見!(→こちら)」が私のチンアナゴ観を変えた。
常設で展示もしているが、なによりも2013年に行われた魅惑の特別企画展「ナニコレチンアナゴ~誰も知らないチン発見!(→こちら)」が私のチンアナゴ観を変えた。
今回、ピラルク近くの休止中の水槽に上記のようなパネルが。
海響館が考案した透明ポリマー内でのチンアナゴの砂の中の動きをヒントにして、土砂災害の救助作業や土中の環境測定作業用のロボット開発が進んでいるという。おお。

透明ポリマーの展示ってこれです。ロボット開発告知のパネルのすぐそばにある。
前述のチンアナゴ展のときからあったっけ。
チンアナゴはシッポから砂に潜る。その際、シッポの先端はウネウネウネ!と小刻みに動いて穴を掘るが、胴体はシッポが掘った穴をするっとそのまま通るだけ。つまり先端と中程は異なる動きをしているそうだ。
この発見が開発を後押しした。
この発見が開発を後押しした。
近くのモニターにはロボットの映像が。
写真ではっきりわからんけど、キモいwwwうねうねすぎwwwww
館内には他にもこんな必見映像もあった。
スタッフが飼育中等に撮影した「食べる瞬間」「繁殖の瞬間」「寿命が短い」「飼育が困難」などの実際に見ることが難しい生き物の姿を公開している。
スタッフが飼育中等に撮影した「食べる瞬間」「繁殖の瞬間」「寿命が短い」「飼育が困難」などの実際に見ることが難しい生き物の姿を公開している。
「本当は実際の行動を見ていただきたい」とあったのが本音だと思う。でも現実的に難しいのも確かで、ありがたい。
映像はテンポよく切り替わるため、わりと飽きずに見ることができる。画面の上には映像プログラムもしっかり掲示されてるしね。
正直言うと「これ見るくらいの時間は立ち止まろうよ」と思う。いやみなさんどの展示でもわりと立ち止まらないからさ。ご本人は立ち止まって見ているつもりだと思うけど、2,3秒しか見てないよ。もったいないよー。
正直言うと「これ見るくらいの時間は立ち止まろうよ」と思う。いやみなさんどの展示でもわりと立ち止まらないからさ。ご本人は立ち止まって見ているつもりだと思うけど、2,3秒しか見てないよ。もったいないよー。
館内には調査・研究についての取り組み一覧も掲示していた。
いいな、これ。
いいな、これ。
「へーこんなこともやってんだ」という水族館の専門的な仕事の一部を知ることができるし、何よりあっさりしているのがいい。取り組みのお題目と写真数枚という思い切りのよさが見事。どんな来館者の目にも留まりやすいし、読む気になる。
バンドウイルカとカリフォルニアアシカのパフォーマンスは、新型コロナの影響で今夏は行っていないと聞いていたが、短時間だが実施されていた。再開の模索中やろか。
というのも、海響館では通常は「アクアシアター」と称して、芝居仕立てのシナリオにのっとり動物の能力を紹介していくのだが、今回はトレーナーが動物にトレーニングするときの5つのルールやコツを来館者に講義するという、これまでとはまったく違う内容だったのだ。
個人的には今回みたいのが好きだな。
アクアシアターの上にはタッチプールがある。ヒトデとかナマコその他の質感を確かめられるアレ。
同伴した次男(3歳)から「さわってみて」「さわっていいよ」とひたすらお勧めされる。怖いといつも人にお勧めしてやらせようとする。
同伴した次男(3歳)から「さわってみて」「さわっていいよ」とひたすらお勧めされる。怖いといつも人にお勧めしてやらせようとする。
ヒトデを一体ひっくり返した。見てたらなんかエノキが出てきた。このへんで次男氏興奮。
じーっと見てると無理目な体制をものともせず、見事にひっくり返った。
次男は途中から何度も応援して、最終的には自らヒトデをさわっていた。
何事も慣れだ。そして生き物に慣れるにはまず「観察」なんだ。前回も言ったかw
賞味4分間ほどの行動だったが、4分間って最初に「見るぞ」と覚悟を決めないと永遠に感じるほど長い。
じつは覚悟を決めないと5秒間ですら長い。でも「5秒間じっと対象を見つめられるか」が生き物を見るわりと重要なコツだと思う。
5秒待てれば目のピントが合い、いろいろなものが目に飛び込んでくる。これは本当に驚くほど飛び込んでくる。なにより時間感覚が対象の生き物と同じになる(ときが多い)。のんびりな生き物を見てもせかせかしないのよ、気持ちが。
そういえばこの8月からユウレイクラゲの展示が始まっておりました。こちらものんびり屋。
てゆかこれ、絡まってね?wwwww
てゆかこれ、絡まってね?wwwww
ここで閉館時間(17:30)になったので追い出される定期。
出口間際にこんなポスターが。カメの見分け方がわかりやすかったので貼っておくのである。
出口間際にこんなポスターが。カメの見分け方がわかりやすかったので貼っておくのである。
▶下関市立しものせき水族館 「海響館」
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最終更新日 : 2020-09-04