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逆境とよさこい

2020-03-16 (Mon) 04:04

【目次:第1回 ― 第2回 ― 第3回
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前回の話を踏まえて、ツイッターを会場として開催されて話題となった「#SNSで人吉よさこい祭り(▶こちら)」の話をする。でも前回のを読まなくてもいいですw


■よさこい嫌いという立場


僕はよさこいが嫌いだった。よく言って苦手だった。
伝統的で和風っぽい祭りが起源と思いきや、楽曲や振り付けが最近の流行りや洋楽に影響されていて世界観に統一感がなく、よさこい大会と称してコンテスト形式をとりながら踊りのレベルは決して高くないチームが多い。踊りの際には「手拍子、足拍子、お心拍子よろしく」などと耳障りのよい言葉を連ね、とにかく過剰なほど元気で五月蝿い。なによりね、踊り子各位の前向きで笑顔で人生充実イケてる組の雰囲気が何より嫌だった。ええ、ヒガミです。

でもねー、いつの頃からか大好きになっていたんですよね。

当時お付き合いしていた女性がよさこいを踊っていたから、というのがよさこいを好きになったきっかけかもしれない。
彼女はもともといくつかの洋物のダンスをしていたが、よさこいを始めた理由として「笑って踊れるから」と言っていた。クールな表情でなく笑顔でいれるのが新鮮で気持ちいいと。ふうん、そういうもんかね。

彼女は自身のよさこいチームが自然消滅したあと紆余曲折あり今のチームに所属するに至る。彼女の子供もそのチームのメンバーとなった。僕の子供でもありますがw
そういうわけで10年ちょっとよさこい周辺に僕はいる。でもできる限り遠巻きから見てるだけ。それは動物園に対するスタンスと同じだ。シロートでいたい。部外者でいたい。いちファンでいたい。他人事でいるのは卑怯だけれど、専門家と興味なしの人を繋ぐには、そういう支え方もある。

で、「#SNSで人吉よさこい祭り」だ。


■#SNSで人吉よさこい祭り とは


2020年3月8日に『夏目友人帳』でおなじみの熊本県人吉市で開催されるはずだった「第4回人吉よさこい祭り」が、新型コロナウイルス感染予防のために中止となった。


予想されていたことではあるが、関係者のみなさんの落胆いかばかりか察するに余りある。妻子の嘆息の風圧もハンパなかった。

ところがだ。参加チーム全員を奮い立たせる企画がもちあがった。それが、「#SNSで人吉よさこい祭り」だった。


九州男組というチーム(「人吉よさこい祭り」のいち参加チームで本来の主催者ではない)が音頭を取り、もともとのチラシをSNS開催用に加工して呼びかけ、各チームは本来の演舞時間に合わせて演舞等の動画をツイッターに投稿する…!

その後の展開はみなさま御存知のとおり。
まずは地元の有力紙・西日本新聞(あまり語られてないことだが朝刊の一面でした)に取り上げられ、最終的には全国放送の著名なテレビ番組に何度か取り上げられるほど。当然Togetterのまとめ記事(▶こちら)にもなった。
すげえ。

でももう少し記録しておきたい、僕の思うこの祭りの凄さと素晴らしさを。


■よさこいとは何か


その前にまず「よさこい」について説明しなければならない。
先に述べたとおり、僕の家族はよさこいの踊り子だ。その関係で"本場”高知の「よさこい祭り」に行ったこともある。妻子は何度も行ったことがあるが、僕が初めて行ったのは2018年8月。


動物園水族館のブログ書いてねーorz
「のいち動物公園」「わんぱーくこうち」「桂浜水族館」、どれも個性的で面白かった!
ちな今の桂浜水族館wwwww


それはさておきwwwww
よさこい祭りは、みんなのwikiを見ると次のように記されている。

「YOSAKOI(よさこい)は、高知県のよさこい祭りから端を発した、踊りを主体とする日本の祭の一形態である。1990年代に北海道札幌市のYOSAKOIソーラン祭りが成功したことにより、そのノウハウをもとに2000年代にかけて各地に広がった。」

この「端」を僕は高知の「高知よさこい情報交流館(▶こちら)」で知った。
座敷踊りであった「よさこい節」をもとに1950年に「よさこい踊り」として披露され、1954年に「よさこい祭り」として始まった祭り。その趣旨は、簡単に言うと「戦後復興と市民の健康や繁栄を願う祭り」だった…!

詳細は以下に。
▶The よさこい[The YOSAKOI] | 全国「よさこい祭り」振興支援ポータルサイト
▶高知新聞「よさこい65年、発祥の地・高知市で原点回帰へ」(2018.01.02)
▶南国土佐・高知「よさこい祭り」公式Webサイト


■よさこいの魂


あーそうか。僕はこの期に及んでやっとわかった。
僕が昔よさこいを嫌いだった理由、それこそがよさこいの魂だった。

>伝統的で和風っぽい祭りが起源と思いきや、楽曲や振り付けが最近の流行りや洋楽に影響されていて世界観に統一感がなく、よさこい大会と称してコンテスト形式をとりながら踊りのレベルは決して高くないチームが多い。踊りの際には「手拍子、足拍子、お心拍子よろしく」などと耳障りのよい言葉を連ね、とにかく過剰なほど元気で五月蝿い。<

これね、垣根がないってことだ。和洋もないし上手下手もない。誰でもどんな内容でもOK、つまりみんな仲間でなんでもアリ。
よさこい祭りの目指す先は、市民一人ひとりが元気になり、地域に活力を取り戻すことだったのだ。譲れないのはそれだけ。だからあとはどうでもいい。
「市民が元気になりさえすれば…!!」
だから、踊り子たちはいつも観客を仲間と見なして巻き込もうとする。仲間に元気を共振させるために…!!

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共振…これ(↑)だなwwwww

>なによりね、踊り子各位の前向きで笑顔で人生充実イケてる組の雰囲気が何より嫌だった<
>笑って踊れるから<

逆境こそよさこいのメインステージ。
笑うべきだとわかったときは、泣くべきじゃないぜ。
笑うって強いこと。人にも自分にも勇気をあげるんだから…!!

2018年当時、すでに僕はよさこいの大ファンだったが、いまさらながらにその素晴らしさに気づいたのです…! ありがとうよさこい!! そしてナルミ兄ちゃん、マサルーッ!!!(落ち着け)


■総踊り~1人1人がスーパースター、全員揃ってオールスター


個人的には、よさこいの最大の魅力は総踊りだと思う。
大会の最後に、競い合ったライバルチームも観客も巻き込んで同じ曲で踊るのだ。いわゆるノーサイド。


こんな感じ。


あかん。終わらん。
「#SNSで人吉よさこい祭り」の「僕の思うこの祭りの凄さと素晴らしさ」ってやつはどこだよ。
まだ「よさこい踊り」の概要しか話せていない。次回につづく始末。

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最終更新日 : 2021-04-01

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